生甘酒の健康・美容効果あれこれ
生甘酒
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生甘酒が体にいい」「甘酒で体調が良くなった
こんなことを聞いたことはないでしょうか?

甘酒(麹甘酒)は、米麹からつくられます。
米麹とは、蒸した米に白カビの一種である麹菌を繁殖させたもので、日本では昔から、みそやしょうゆなどの発酵食品を作る際に欠かせないものです。

この菌が繁殖する際に分泌する何十種類もの酵素が、体に様々な良い影響を与えるといわれています。

ここでは、麹や酵素を取り入れる食品として話題の生甘酒に、どんな健康効果、美容効果があるのかを解説していきます。

もくじ

生甘酒で病気改善!

花粉症などのアレルギー症状は改善されるの?

改善される人と、そうでない人がいます。

花粉症などのアレルギー疾患は、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスの乱れによって起こります。

生甘酒によって腸内環境が整うと、腸の炎症が抑えられ、アレルギー症状が改善されることがあります。甘酒を取り続けたことで、アレルギー症状が治まった例はたくさんあります。

ただし、麹の甘酒を毎日摂り続けたことで、アトピー性皮膚炎が悪化したという事例もあります。すべての人のアレルギー症状が良くなるわけではありません。

腸内細菌に関する研究では、まだまだ解明されていないことがたくさんあります。特に日和見菌の働きは、未解明なことが多いとされています。

血圧を下げる効果はあるの?

生甘酒のペプチドに、高血圧抑制作用があります。

甘酒が作られる時、米のたんぱく質が麹菌によって分解される過程でペプチド(複数のアミノ酸がつながった状態)という成分が産生されます。ペプチドは、体内でアンジオテンシン1というホルモンが、アンジオテンシン2というホルモンに変わるのを抑えます。アンジオテンシン2は、血管を収縮させて血圧を上がりやすくします。つまり、ペプチドはACE阻害薬という高血圧の薬と似た作用をするのです。ただ、生甘酒は薬と違って効き目はゆるやか。そして、副作用の心配がありません。

血圧を上げるホルモンは日中活発に作用するので、効果を期待するなら、生甘酒は朝飲んだほうがいいでしょう。

高血圧予備軍や、遺伝的に高血圧が心配な人にも、生甘酒はおすすめです。

糖尿病予防はできるの?

食物繊維が血糖値の急上昇を抑え、インクレチンがインシュリン分泌を促します。

最近、糖尿病の患者さんたちには、カロリーや糖の摂取量だけではなく、1回に食べるスピードのコントロールも指導されるようになりました。少しずつ、ゆっくりと食べることで、血糖値の急激な上昇を防ぐことができるからです。

そもそも糖尿病とは、食後血糖値の急激な上昇と下降を何度も繰り返すうちに、膵臓が疲弊してインシュリンが出なくなる病気。食物繊維の少ない食べ物は、血糖値の急上昇を招きます。対して、食物繊維の多い食べ物は消化・吸収に時間がかかるため、糖の吸収スピードが遅くなり、血糖値の上昇が緩やかになります。つまり食物繊維を含む生甘酒には、糖尿病予防効果があるのです。

また、腸内で善玉菌が優位になると、短鎖脂肪酸が産生されます。短鎖脂肪酸は、インクレチンというホルモンを分泌し、インシュリンの分泌を促すことから、血糖値を下げ、糖尿病や肥満改善に効果があることが、最近の研究結果でわかってきています。血糖値の目安であるヘモグロビンAlcも下がります。生甘酒によって善玉菌が増え、インクレチンが分泌されれば、糖尿病への効果も期待できます。

ただし、甘酒は糖質が多く、カロリーも低くはないので、とりすぎには注意。高血糖や肥満、糖尿病治療中の人の中には医師の指導を受けるようにしてください。

鬱、パニック障害にも効果があるの?

腸内環境が改善されるとセロトニンが増え、心も安定します。

実は、腸と脳密接に関係しています。心配事やストレスがあると、お腹が痛くなったり、下痢をすることがありますよね?
逆に腸内環境がメンタルに影響を与えることもあります。腸内の悪玉菌が増えると、精神が不安定になり、ネガティブな気持ちになったり、不眠になったりします。腸内環境の悪化は、精神を安定させる神経伝達物質セロトニン(別名「幸せホルモン」)不足を招き、その結果、うつ病やパニック障害などが引き起こされるのではないかといわれています。

うつ病の人の腸を調べると、善玉菌が少なく、腸内環境が悪いという研究結果があります。腸内環境を改善することは、体だけでなく、心を健康に保つためにも有効なのです。

生甘酒は、ゆったりとした気分で楽しむと良いでしょう。生甘酒を人肌に温め、器もお気に入りのものを。リラックスすると、精神的に落ち着き、腸にもいい影響があります。そして、腸がいい状態になればメンタルも安定する、という好循環が生まれます。

 

善玉菌を増やす2つのアプローチ
1.善玉菌の餌を増やす
腸内には100兆個以上の細菌がいるといわれます。腸内細菌は、健康に味方する善玉菌、健康の害になる悪玉菌、そのときどきで優勢な方に加勢する日和見菌の3種類に分けられ、健康な人の金バランスは、善玉:悪玉:日和見=2:1:7とされています。
現代は、食生活の偏りやストレスなどによって、悪玉菌の割合の高い人が増えています。善玉菌を増やす方法の一つは、善玉菌のエサである食物繊維やオリゴ糖を増やすこと。生甘酒にはそのどちらも含まれています。
2.善玉菌自体を増やす
生甘酒、みそ、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルトといった発酵食品には善玉菌が豊富。これらを意識して毎日の食事に取り入れることで、腸内の善玉菌を増やすことができます。ただし、腸に届く前に胃酸で死んでしまう菌がほとんどなので、毎日、少しずつ、コンスタントに取り続けることが大切です。また、菌の死骸は善玉菌のエサになるので、間接的に善玉菌を増やす働きをします。発酵食品はいろいろな種類を食べることで、腸内フローラのバランスが良くなります。

疲労回復、夏バテ防止に生甘酒は効くの?

生甘酒の成分は栄養ドリンクと同じです。

生甘酒にはアミノ酸が含まれています。これは、生甘酒の酵素によって、米のたんぱく質が分解されたものです。ちなみに、生甘酒は人体内でつくれない必須アミノ酸9種類をすべて含みます。アミノ酸は、疲労回復を促します。また、生甘酒に多く含まれるブドウ糖は、私達の活動のエネルギー源となります。これらアミノ酸やブドウ糖は、酵素の力ですでに吸収されやすく分解されているので、すぐに私達の栄養となります。

さらに生甘酒には、ビタミンB群が多く含まれています。ビタミンB群は代謝に欠かせないビタミンで、人が自らつくり出せない栄養素。糖の代謝や脂肪燃焼を助けるので、疲労や夏バテの回復に効果的です。

生甘酒をとることで、肥満解消になるの?

砂糖を生甘酒に置き換えることでダイエットになります。

生甘酒には天然の上品な甘さがあります。それは、米のでんぷん由来のブドウ糖やオリゴ糖の甘さです。そのままでもスイーツのように美味しいので、甘いものが欲しくなったときには、生甘酒をとるといいでしょう。

砂糖を生甘酒にかえることで、砂糖に不足しているビタミンやアミノ酸、食物繊維などを摂取することができます。

生甘酒のビタミンB群は体内の代謝を促進し、吸収した糖をすばやくエネルギーに変えます。そして食物繊維は余分な糖質や脂質の吸収を抑え、便秘解消に役立ちます。

また、短鎖脂肪酸が脂肪の蓄積を防ぎますから、生甘酒はダイエットに効果的といえるのです。

ですが、100mlあたり81カロリーあり、クッキー2枚(約100カロリー)より少し引く程度ですから、とりすぎは禁物です。

認知症にも効果があるの?

フェルラ酸に、アルツハイマー型認知症改善効果があります。

米に含まれるフェルラ酸が、認知症に有効だという論文が日本の研究機関から発表されています。

アルツハイマー型認知症の患者さんたちに、一定期間、米ぬかを摂取してもらって調査したところ、認知症の症状が改善したという結果が出たのです。

米ぬかとは、米の果皮、種皮、胚芽などのこと。精米する際には捨てられてしまう部分なので、玄米に多く含まれています。

米麹にもフェルラ酸が含まれていますから、生甘酒もアルツハイマー型認知症改善効果があるといえるのです。玄米の米麹を使えば、より効果を期待できるでしょう。

また、米の胚芽部分に多く含まれるフィチン酸にも、アルツハイマー型認知症の予防に効果があるとされています。

インフルエンザにかかりにくくなるの?

腸内環境を整えることで免疫力が高まります。

私達の消化管は、口から胃や腸へと続く一本の管です。そのため腸には、体外から食べ物の他に、病原菌やウィルスなども入ってきます。こうした病原体の侵入を食い止めるのも、腸の大切な役割。腸には実は、免疫細胞の約6割があり、侵入してくる的と戦う、最大の免疫器官でもあります。ですから、腸の環境をよくして免疫細胞を活性化することが、免疫力を高める大切なポイントとなってきます。腸内環境の改善には、生甘酒をコンスタントにとって善玉菌を増やすことが有効です。

インフルエンザやノロウィルス、ロタウィルス、O157、プール熱など、毎年流行する感染症予防のためにも、日頃から腸内環境の改善に務めることが大切です。

がん予防になるの?

大腸粘膜が元気になることで、大腸がんのリスクが低減します。

生甘酒に含まれる食物繊維やレジスタントスターチ(食物繊維と同じ働きをする消化されにくいでんぷん)が腸内で分解されると短鎖脂肪酸(酪酸)になります。これは大腸粘膜のエネルギー源、腸管の活動エネルギーとなります。

大腸の粘膜が元気になることで免疫力が向上し、腸のバリア機能が高まりますから、それにより、体の内側からがんと戦う力が生まれるのです。

食物繊維には、排便の際に発がん物質などを吸着して、体外へ排出してくれる働きもあります。

玄米は白米よりも食物繊維が多いので、玄米麹を使うことでさらなる効果が期待できるのでしょう。

生甘酒の美容効果!

シミやくすみに効果があるの?

生甘酒に含まれるコウジ酸には、美白作用があります。

日本酒作りをする杜氏(とうじ、とじ。日本酒の醸造工程を行う職人集団、すなわち蔵人の監督者であり、なおかつ酒蔵の最高製造責任者)の手がきめ細かくて白いのは、麹に含まれるコウジ酸のおかげです。コウジ酸は、厚生労働省に認可された「美白成分」。多くの美白化粧品に配合されています。

コウジ酸は、メラニン生成を抑制します。ですから、紫外線を受けた肌のシミ、くすみ予防に、コウジ酸を含む生甘酒はおすすめです。また、生甘酒には抗酸化作用もあるので、シワやたるみの予防にもなります。

飲んですぐに白くなるという即効性はありませんが、毎日、持続することで効果を期待できます。

乾燥肌ですが、保湿効果はあるの?

生甘酒には、保湿効果のあるアミノ酸が豊富。

私達の肌表面の角質層には、天然保湿因子と呼ばれる、肌の保湿やバリア機能を担う成分が備わっています。この天然保湿成分の大半はアミノ酸からできています。生甘酒にはアミノ酸が含まれていますから、生甘酒をとることで、体の内側から保湿成分を補うことになります。

また今、美容界で注目されている成分に「エチル-a-D-グルコシド」(a-EG)があります。お風呂に日本酒を入れると肌がしっとりするのは、このa-EGの働きによるものです。

a-EGは、日本酒に含まれるうまみ成分のひとつで、麹菌によって生成され、保湿作用をもっていることが、2016年の論文で発表されました。

このa-EGは肌荒れを改善。美肌効果が期待できます。乾燥で悩んでいる人に麹は有効です。

肌や髪にハリがなくなってきましたが、生甘酒で元気になるの?

肌や頭皮が元気になるアンチエイジング効果があります。

生甘酒に含まれるビタミンB群は、肌や爪、髪を健やかにするほか、皮膚の新陳代謝を促します。つまり、肌や頭皮の代謝を活発にし、抜け毛予防にもつながります。

また、肌や毛髪の主成分はアミノ酸。生甘酒は、人体内でつくれない必須アミノ酸をすべて含んでいます。生甘酒をとることは、肌や髪の新しい細胞の材料を供給することになり、アンチエイジングにも大きく貢献するのです。

生甘酒の便秘解消効果も、美肌づくりには欠かせません。

生甘酒をとるときはゆったりとリラックスした気分で。そうすることで副交感神経が優位になり、末端の頭皮まで血行が良くなって、栄養が行き渡るのです。しょうがを入れると、さらに血行促進が期待できます。

まとめ

生甘酒の酵素を取り入れることで、さまざまな健康効果や美容効果があることがわかりましたね。

実は、女優の檀れいさんも生甘酒の愛用者なんです。しかも、市販の甘酒は加熱処理されて酵素が失活しているからと、自分で生甘酒を作るほどです。
檀れいさんの美しさを考えると、生甘酒の効果がよくわかりますね。
檀れいさん自身も「肌に透明感が出て疲れにくくなりました」とおっしゃっています。

麹甘酒の健康・美容効果の源は麹のパワーです。そして生甘酒は麹が生み出す酵素を加熱処理などで失活させないようにしたもの。

生の酵素のパワーは健康に様々な良い効果を発揮してくれます。
こちらの生酵素もおすすめですよ。

参考書籍:

効く! 生甘酒 主婦の友生活シリーズ

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